お知らせ

2026年8月18日火曜日

第8回|働きやすい職場づくり ― 生産性向上への取り組み

 連載第8回は、「働きやすい職場づくり」についてです。

介護の仕事は、人にしかできない、とても価値のある仕事です。だからこそ、職員がその大切な仕事に集中できるよう、まわりの負担はできるだけ軽くしていきたい――研修では、そのための具体的な工夫をたくさん教えていただきました。

たとえば、記録です。利用者のそばにタブレットを置き、ケアをしたその場でボタンを押すだけで時間が自動的に記録され、計画書にも日誌にも反映されていく。話した言葉をそのままAIがまとめてくれる仕組みもあるそうです。これなら、後からメモを見返して書き起こす手間がなくなります。ほかにも、離れた場所ともすぐに連絡を取り合えるインカム、施設のなかを動いて配膳や運搬を助けてくれるロボット、夜勤の負担を和らげる高性能のおむつやエアマットレスなど、たくさんの道具が紹介されました。

また、会議のために全員が一か所に集まって行う会議は時間の無駄遣いであり、介護の現場から参加できるリモート会議に切り替えればよい。使わなくなった会議室を、職員がほっと一息つけるラウンジに変えた施設の例も教えていただきました。

そして先生が何度も強調されていたのは、「道具を入れるだけでは足りない」ということです。整理整頓や、ムリ・ムダ・ムラを見直す日々の積み重ねが土台になります。シフト表の作成や預り金の管理、書類の提出といった事務の仕事は、できるだけ事務部門が引き受け、介護職には「専門職にしかできない仕事」に集中してもらう。シーツや布団カバーの交換のように、工夫すれば分担できる仕事を見直すだけでも、現場はずいぶん楽になります。けれど、何よりの土台は――「介護の現場をよく知る職員を育て、長く働き続けてもらうこと」。それこそが、いちばんの生産性向上なのだと、先生は語られました。

私たちがめざすのは、効率化そのものではありません。職員が心と時間に余裕をもって、笑顔で利用者に向き合える職場です。働く人が大切にされる職場は、きっと利用者にとっても温かい場所になる。そう信じて、これからも環境づくりを進めていきます。次回はいよいよ最終回、研修の学びをこれからどう活かしていくか、私たちの想いをお伝えします。